GLOCK G45 : グロックの新領域 クロスオーバー・ピストル

GLOCK G45 : グロックの新領域 クロスオーバー・ピストル
GLOCK G45 : グロックの新領域 クロスオーバー・ピストル
 

グロック初のクロスオーバー・ピストル G19X の兄弟モデル GLOCK G45 について深堀!

サバイバルゲームで使うガスブロハンドガン・電ハンとして定番のGLOCK(グロック)。実銃で言えばポリマーフレーム・オートマチック・ピストルを普及させた最大の立役者ですが、そのシンプル過ぎるデザインは唯一無二。加えて、モデルチェンジを重ねてもほとんど姿形が変わらないという、定番でありながら一風変わったハンドガンでもあります。しかし今回ご紹介する GLOCK G45 は、このグロックに新たな流れをもたらしたモデルです。

GLOCK G45

その理由は、既存モデルの特長を掛け合わせた「クロスオーバー・ピストル」であるという点に尽きます。それまでのグロックは「フルサイズ」「コンパクト」「サブコンパクト」(例外としてロングスライドもある)と従来のイメージに沿ったラインナップが主でしたが、アメリカ陸軍のMHS(Modular Handgun System)トライアルに参加したことをきっかけに、部位ごとにサイズを変えたりモジュール性能を意識したり、既成概念に囚われないモデルを発表するようになります。

トライアルに提出された G19X を筆頭に、 GLOCK G45 もまた新しい流れを生むベースとなるハンドガンと言えるでしょう。グロック初のクロスオーバー・ピストルとして誕生した G19X については、これまでも当サイトOUTLINEで幾度となくご紹介してきましたが、G45 と共に改めてその特長について触れつつ、グロックの新カテゴリクロスオーバー・モデルズについても解説していきましょう。

グロック クロスオーバー モデル

GLOCK G45 とは?

「グロック」と聞いて真っ先に思い浮かべるモデルはやはり G17 でしょう。 G17 はグロック社が初めて手掛けたハンドガンであり、現在でもフラッグシップモデルとしてグロックの顔と言える存在です。フルオート搭載のマシンピストル G18C という特殊な存在も居ますが、ベースデザインは G17 です。

そして G17 と並んで定番と言えるのがコンパクトモデルの G19 でしょう。実銃の G19 は、より小さなサブコンパクトモデルの G26 が登場する1995年まで、グロック社の中で最も人気があったモデルで、アメリカ軍の特殊部隊での採用例もあります。

そして、それら人気モデルの登場から30年近くの時を経て、2つのモデルの特長を組み合わせたクロスオーバーモデルとして開発されたのが G19X です。G19X は G19 と同じコンパクトサイズのスライドを持ちますが、フレームのグリップサイズは G17 と同じフルサイズとなっており、安定したグリッピングと取り回しの良さを両立したモデルとなっています。

G19X はミリタリー仕様ということでカラーもダークアースであるため、法執行機関向けにブラックにし細かな改良を加えたモデルが後発の G45 になります。

GLOCK G19X G45

G19X については残念ながら米軍での採用は叶いませんでしたが、コンパクトスライド&フルサイズグリップの絶妙なバランスの良さがウケ G45 は多くの法執行機関で採用されているほか、民間市場でも人気のモデルとなっています。

また G19X が開発されたのは第5世代モデル登場の直後で、 G19X も G45 もGen5ベースのフレームしかありません。Gen3やGen4で一部のユーザーから不評だったフィンガーチャンネルも廃止されています。

G19X と G45 はただの色違いの様にも見えますが、細かい部分では違いが見られます。

  • スライドのフロントセレーション:【G19X】なし 【G45】あり
  • ランヤードループ:【G19X】あり 【G45】なし
  • グリップのフロントストラップ形状※:【G19X】リップあり 【G45】リップなし
  • G19X と G45 の違い

    ※G19X は米陸軍のMHSトライアル要件を満たす様に設計されたため、グリップ前面下部に他のモデルでは見られないリップがあります。そのため、Gen5フレームでありながらマガジンのフロアプレートはGen4以前の形状である必要があります。G45 は他モデル同様フラット形状なため、Gen5マガジンが使用可能です。このリップはMHS要件からマガジンジャムに対応する引き抜きサポートであるとの情報が存在しますが、多くのグロックユーザーが「かえって邪魔である」との認識を持っており、「グローブの挟み込みを防ぐもの」や「マガジン挿入のサポート」など様々な憶測を生みました。

    グロックのモデル名の「番号」の意味とは?

    ここで少し話が脱線しますが、グロックの潔すぎるモデル名について触れましょう。 G19X は G19 の派生モデルなので名前が非常にわかりやすいのですが、その色違い(厳密には前述の違いがありますが)である G45 はなぜ数字が「19」ではなく「X」すら付かないのでしょうか。

    グロックのモデル名は、GLOCKの「G」に2桁の番号を付けた「GXX」で表されますが、番号の振り方についてはユーザーの間で様々な憶測を呼びました。何故なら一番最初の販売モデルが G17 だったからです。17、18、19…とその後のモデルは連番が振られていったため素直に考えれば開発順であることが予測できますが「装弾数が17発だからG17」とか「10の位は口径の大きさで変わる」など、年代によって偶然の一致が重なったため、深読みした考察に信憑性が増してしまったようです。

    しかし最近のモデル名を見れば、派生モデルを除けばやはり開発順に数字が振られていることが明らかなため、これまで多くあった諸説については余り語られなくなりました。

    ただそうなると、G17が誕生するまでに16個の試作モデルが存在しているのかと思えますが、そこはまた別の理由があるそうです。グロック社はオーストリア軍新制式拳銃トライアルに参加するまで、銃器そのものの製造には参入しておらず、創業時からしばらくの間はナイフ、機関銃のベルトリンク、手りゅう弾ケースなど軍納入品の開発・製造を行う企業でした。グロックが開発した最初のピストルが同社における17番目の特許であったから、というのが G17 のモデル名の由来だそうです。

    GLOCK G17 Gen1

    特殊なモデルでは番号の後ろにアルファベットや機能の略称が追加されます。Lはロングスライド、Cはコンペンセイター、Xはクロスオーバーといった具合です。つまり G19X は G19 派生のクロスオーバーモデルだとすぐに分かるようになっているのです。

    この命名規則で言うと G45 は何やねん!という話になりますが、G19X とはカラー以外にも異なる点があるし、そもそも軍用と法執行機関向けでコンセプト的な違いもあります。2つは兄弟モデルではありますが、別モデルとして当時の最新開発番号である「45」を振っただけという単純な話なのでした。G45 自体がベースモデル扱いとなるため X も付きません。

    また、グロックを語るうえでは外せない「Gen」は皆さんご存じのように世代(Generation)を表しています。同じ型番に複数世代のモデルが存在する場合、現行の最古世代はベースとしてGen表記なしとし、後発の世代にはGen4、Gen5と表記が追加されます。2025年現在、現行の最古モデルはGen3となりカテゴリーも「Gen3」として分けているものの、Gen3モデルにはGen表記が付いていません。また、Gen4以降に登場しGen3にはない新しい番号を振られたモデルはベースモデル扱いとなるため、Gen4やGen5世代であってもモデル名にGen表記がありません。

    例えば G45 はGen5世代しか存在しないため「G45 Gen5」ではなく「G45」が正しいモデル名になります。更に突っ込んで言えば、グロックでは G45 をクロスオーバーカテゴリーに分類しており、Gen5カテゴリにも含めていません。(エアソフトガンでは便宜上「Gen」表記を商品名として付けてしまいますが…。)

    ちなみにオプティクスレディー(ドットサイト搭載機能付き)モデルには MOS(Modular Optic System)の略称が付きます。MOS は Gen4 後期から追加されたモデルのため、Gen3以前のモデルには存在しません。他にもSF(Short Frame:ショートフレーム)というモデルも存在します。Gen3世代で登場したバックストラップ(グリップの背面)を細くしたモデルで、現在のところGen4以降は存在しないようです。

    色々と書き連ねてしまいましたが、文章だけでは非常に分かりづらいので図説も載せておきましょう!👇

    グロックの命名規則

    尚、モデル名には開発順に番号が振られてい入るものの、中には試作で終わったり市場が限定されていたり、現行で欠番となっている番号も存在します。そして最新の番号は G49 となりますが、こちらについては後述します。

    新しい流れを生んだ GLOCK G45

    米陸軍MHSトライアルのために開発された G19X と、それをグロック本来の商品ラインナップに落とし込んだ G45 ですが、この2つのモデルの誕生をきっかけにグロックでは「クロスオーバー」という新しいカテゴリーがスタートすることになります。

    また、MHSトライアルに参加したことによる恩恵はそれだけに留まらず、モジュラー性能を持つハンドガンも登場します。G19X と G45 のアイディアを基に誕生したモデルをいくつかご紹介しましょう。

    G43X / G48

    グロックには、マガジンのシングルカラム化により薄型のスライドとフレームを持つスリムラインというカテゴリが存在ます。 G43 はサブコンパクトモデルで、9mm弾仕様にも拘わらずスリムなうえに G26 並みのサイズ感とコンシールドキャリーにピッタリ。しかし極端に短いグリップが安定性に欠けます。

    そこで、G19 相当のグリップ長さを持つフレームを合わせグリッピングを向上したのが G43X です。サブコンパクトスライドと、コンパクトフレームを組み合わせた小さなクロスオーバーモデルとして登場しました。

    また、G43X のフレームに G19 と同じ長さのスライドを備えた G48 も誕生します。こちらは G19 のスリムラインに相当するためかクロスオーバーカテゴリ扱いではありませんが、フレームは G43X なのでスライドが前方に飛び出た形になります。

    G43X と G48

    G47 MOS

    2019年にアメリカのCBP(税関・国境警備局)向けに開発されたモデルで、 G45 のフレームに G17 相当のフルサイズスライドが搭載されます。それって G17 と何が違うの?!とお思いでしょうが、これは G17 / G19 / G45 のスライドと互換性を持たせるため。カテゴリはただの第5世代の1モデル扱いですが、実質的にはクロスオーバーモデルと言っても過言は無いでしょう。MHSトライアルから着想を得たモジュラー性能に特化したモデルです。

    2023年には一般向けにも販売を開始。オプティクレディーが標準モデルとなるため、MOSなしの G47 は存在しません。

    GLOCK G47 MOS

    G49 MOS

    卸専門のTALO Distributorsで限定販売されるモデルで、 G19 フレームに G17 スライドを組み合わせた G45 とは逆のクロスオーバーモデル。こちらもMOSが標準モデルとなります。

    コンシールドキャリーユーザーの中には、スライドよりもグリップを短くして欲しいという意見も一部あり、TALOによる要望で誕生したモデルです。正式に「49」の型番を与えられている様ですが、グロックの公式ページには載っていません。

    GLOCK G49 MOS

    この様に、MHSトライアル以前には存在しなかったクロスオーバーモデルやモジュラーモデルは G19X と G45 の誕生をきっかけに次々と開発されています。G49 MOS という思わぬ副産物も、グロックのシンプルな構成故に実現したモデルと言えるでしょう。

    これまでもグロックは非常に選択肢の多いハンドガンではありましたが、カテゴリーが増えたことで更に細かくユーザーの嗜好に合わせた選択ができるようになっています。

    モジュラー機能の開発が進めば、もしかしたら将来的にスライド / フレーム / マガジンを個別に選べるような購入システムが登場するかもしれませんね。

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    グロック社に生まれた新しいクロスオーバーカテゴリーについてご紹介してきましたが、グロックらしいブラックカラーとGen5共通の汎用性を持つ G45 は、新世代のベースモデルとして G17 や G19 と肩を並べる定番モデルの座を得ていくでしょう。

    そんな GLOCK G45 が、ガスブロエアガンで人気のGHK GLOCKシリーズに仲間入りすることになりました!しかも、モデルアップされるのはオプティクスレディー搭載の G45 MOS になります!

    GHK UMAREX GLOCK G45 MOS

    GLOCK G17 Gen5 MOSで性能は折り紙付きのGHKグロックですが、スライドがコンパクトになることにより更なる動作性アップが期待されます。

    また、本製品からファイア・コントロール・システムや放出バルブのアップグレードも行われた様で、どの様な性能アップが見られるかも非常に楽しみです!

    当店 ORGA AIRSOFTでは現在、UMAREX/GHK GLOCK G45 の予約受付中です。いち早くこのガスブロに触れたいアナタ!是非ご予約をお待ちしております!

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